経理メモ(ま〜)

・前受金・前受収益・前払金・前払費用・前渡金・未収金・未収収益・未払金・未払費用

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申告・税金に関連する用語 簿記と関連性の高い用語

【経理・開業・入札・簿記用語】

・前受金
前受金(まえうけきん,advance received)は、勘定科目の一つ。流動負債に区分される。
概要 商品売買などを行った際に、代金の一部または全部を前もって受け取った場合に使用する勘定科目である。建設業において、工事完成前に代金を受け取った場合には「未成工事受入金」という勘定科目を使用する。なお、本来の営業取引以外で、先に代金 を受け取った場合、例えば不要になった機械を売却する契約をして手付金を受け取った場合は、「仮受金」という勘定科目を使用する。

・前受収益
前受収益(まえうけしゅうえき・ deferred revenue)は、勘定科目の一つ。流動負債に区分される。
概要 前受収益は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合に、いまだ提供していない役務に対して当期に前もって支払を受けた対価を計上するための経過勘定である。前受利息、前受保険料、前受家賃、前受保証料等が該当する。経過勘定なので、決算時に計上した前受収益は、翌期首に元の勘定科目に振戻仕訳を行う必要がある。

・前払金

前払金(まえばらいきん)→前渡し金

・前払費用
前払費用(まえばらいひよう・prepaid expenses)は、勘定科目の1つであり、一定の契約に従い継続して役務の提供を受ける場合、未提供の役務に対して当期に前もって支払った対価を指す。前払利息、前払保険料 、前払家賃、前払保証料等が該当する。
定義 前払費用は、決算時に、いまだ提供されていない役務に対して当期に前もって支払った対価に係る次期以降への繰延経理を目的とする経過勘定(費用性資産 )である。発生主義に基づいて、先払いした費用をこれからサービスを受けられる状態にある資産として認識する。例えば保険金を先払いした場合は、その先払いして保険契約をした期間分だけ後から保険のサービスを受けられる状態にあるので、この保険金の費用はそれが実際に効力を発生させるまでは資産の一部として認識されるのである。
前払費用は、このような役務提供契約以外の契約等による前払金とは区別しなければならない。 4つの経過勘定(前払費用、未収収益、未払費用、前受収益)のうち、前払費用のみには一年基準が適用される。貸 借対照表日の翌日から起算して一年以内に費用となる前払費用は流動資産に含まれる。それ以外の長期前払費用(一年を超えるもの)は固定資産に含まれる。

・前渡金
前渡金(まえわたしきん、ぜんときん・advances)は、勘定科目の一つ。前払金(まえばらいきん)ともいう。
仕入等に先立って、相手方に金銭等を交付した場合に計上される勘定科目であり、貸借対照表上では流動資産として計上される(通常、正常な営業循環過程において生ずるため、一年基準の適用はない)。最終的には仕入の一部となることから、企業会計上あるいは法人税法上の外貨換算において通常の金銭債権とは異なる取扱いがなされている。

・未収金
未収金(みしゅうきん)は、勘定科目の一つ。流動資産に区分される。本来の営業取引以外の非継続的な取引から生じる債権が未収金に含まれる。「未収入金」、医療では「治療未収金」、「治療未収入金」ともいう。本来の営業 取引の債権を扱う売掛金や、本来の営業取引以外の継続的な取引を扱う未収収益と区別される。回収の予定が決算日の翌日から1年以内なら流動資産の部に、1年を超えるもの は固定資産の部に「長期未収金」として表示する。

・未収収益
未収収益(みしゅうしゅうえき・accrued revenue)は、勘定科目の一つ。流動資産に区分される。
概要 未収収益は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合に既に提供した役務に対して未だ支払を受けていない対価を計上 するための経過勘定である。本来の営業取引の債権を扱う「 売掛金」や、本来の営業取引以外の非継続的な取引を扱う「未収金」と区別される。経過勘定なので、決算時に計上した未収収益は、翌期首に元の勘定科目に振戻仕訳を行う必要がある。賃貸契約における賃料の未収分や、債権や定期預金などの未収の受取利息、未収の手数料などがこれに該当する。期末日までの経過日数に応じて日割りまたは月割り計算により未収分を計算して計上することになる。

・未払金
未払金(みばらいきん)は、勘定科目の一つ。負債に区分される。「みはらいきん」と呼ばれることもある。本来の営業取引以外の非継続的な取引から生じる債務を対象とする勘定科目である。
概要 本来の営業取引から生じる債務は買掛金に、本来の営業取引以外の継続的な取引から生じる債務は未払費用に区分される。本来の営業取引以外の非継続的な取引から生じる債務は、それらと区別され、未払金として区分される。対象となる取引は、例えば、固定資産の購入、有価証券の購入、備品の購入などが該当する。決算日の翌日から1年以内に支払期日の到来するものは流動負債の部に、1年を超えるものは固定負債の部に長期未払金として表示する。

・未払費用
未払費用(みばらいひよう・accrued_expense)は、勘定科目の一つ。流動負債に区分される。「みはらいひよう」と 呼ばれることもある。未払費用は、決算時に、本来の営業取引以外の継続的な取引から生じる債務の当期分未払額を計上するための経過勘定である。本来の営業取引の債務を扱う「買掛金」や、本来の営業取引以外の非継続的な取引を扱う「未払金」と区別される。経過勘定なので、決算時に計上した未払費用は、翌期首に元の勘定科目に振戻仕訳を行う必要がある。
実務での未払費用と未払金 の使い分け 企業会計原則では、本来の営業取引以外の取引のうち、継続的な取引は未払費用、非継続的な取引は未払金という定義になっているが、実務では、債務が確定していないもの(請求書が来ていないもの)は未払費用、すでに債務が確定しているもの(請求書が来ているもの)は未払金という使い分けも行われている。